保育園・保活

保活点数とは?東京23区で確認する前に知る考え方

東京23区の保活点数は、共通の1つの点数表ではありません。区ごとの募集案内、指数表、必要書類、締切を確認する前に、基準指数・調整指数・優先順位の考え方を整理します。

東京23区の保育園申込で確認する指数表、就労証明、締切を整理したチェックリスト
保活点数はひとつの数字ではなく、区の募集案内、書類、締切、家庭状況を合わせて確認します。

保活点数、または保育園の指数とは、認可保育園などの申込者が定員を超えたときに、自治体が「保育の必要性」を比べるために使う基準です。ただし、東京23区で共通の点数表が1つあるわけではありません。区ごとに、基準指数・選考指数・調整指数・優先順位・必要書類・締切が異なります。たとえば北区は「選考指数」と「調整指数」を合計して「保育指数」とし、定員を超える場合は保育指数の高い順に選考すると説明しています。世田谷区は「利用基準指数」と「調整基準指数」から「保育の利用指数」を決めると説明しています。(北区)

この記事では、東京23区で保活点数を確認する前に知っておきたい考え方、区ごとの差、公式資料の見方、就労証明書などの注意点を整理します。実際の点数や入園可否は、必ず住んでいる区・申し込む区の最新版の募集案内、指数表、必要書類で確認してください。

保活点数は「保育の必要性」を比べるための区ごとの指数

保育所は、就労などの理由で家庭で保育できない保護者に代わって、0〜5歳の子どもを保育する施設です。(こども家庭庁) 申し込みが定員を超える場合、自治体は家庭ごとの状況を比べて利用調整を行います。このときに使われるのが、一般に「保活点数」「保育園の点数」「指数」と呼ばれるものです。

ただし、区によって呼び方が違います。

よく出る言葉ざっくりした意味注意点
基準指数・選考指数就労、疾病、介護、出産前後など、保育が必要な基本状況を見る指数区によって名称・配点・計算方法が違います
調整指数きょうだい、育休明け、ひとり親、認可外利用など、世帯状況を加減する指数加点・減点の条件は区ごとに違います
優先順位同じ指数になった場合に、さらに比べるための基準所得、居住状況、保育状況など、区により違います
最低指数・ボーダー過去の選考で内定した世帯の最低指数など将来の入園可能性を保証するものではありません

大事なのは、「東京の保活点数」として一括りにしすぎないことです。同じ働き方でも、区・年度・入園月・子どもの年齢クラス・提出書類によって扱いが変わることがあります。

東京23区で共通して見える考え方

区ごとに細かいルールは違いますが、東京23区の認可保育園選考では、次のような考え方がよく出てきます。

基準指数、調整指数、優先順位の関係を示す保活点数の説明図
基準指数、調整指数、優先順位は区ごとに異なるため、住んでいる区の公式資料で確認します。

まず、保護者ごとの就労状況や保育を必要とする理由を指数にします。次に、きょうだい、育休明け、ひとり親、認可外保育の利用状況など、世帯事情による調整を加えます。最後に、同点の場合の優先順位でさらに比較します。

たとえば北区は、保護者の就労状況などによる「選考指数」と、世帯状況による「調整指数」を合計して「保育指数」とし、定員を超える場合は保育指数が高い順に選考すると説明しています。抽選や先着順ではなく、希望順位を点数調整には使わないとも説明されています。(北区)

世田谷区も、申込書や必要書類をもとに「利用基準指数」と「調整基準指数」から「保育の利用指数」を決め、指数の高い世帯から内定者を決めると説明しています。また、希望園数や希望順位で有利・不利にはならないとしています。(世田谷区)

大田区も、同一施設を希望する児童どうしでは、希望順位に関係なく指数の高い児童から内定候補者になる例を示しています。(City of 東京)

ただし、これは「どの区でも希望順位がまったく同じ扱い」という意味ではありません。申し込む区の募集案内で、希望順位、同点時の優先順位、希望園数の扱いを必ず確認してください。

点数を一般化しすぎない方がよい理由

保活点数でよくある誤解は、「フルタイムなら何点」「きょうだいがいれば何点」「育休明けなら必ず有利」と一般化してしまうことです。

実際には、区ごとに次のような違いがあります。

確認する項目区ごとに変わりやすいポイント
就労時間週何日・月何時間をどう見るか
休憩時間・通勤時間就労時間に含むか、含まないか
時短勤務通常勤務予定か、時短予定か、どの時点の勤務条件を見るか
自営業・フリーランス客観的資料、勤務実績、開業資料などの提出要否
複数勤務先それぞれの就労証明書が必要か
きょうだい同じ園、別園、同時申込、多胎児、在園児の扱い
育休明け復職予定日、復職証明、育休延長希望の扱い
認可外利用対象施設、利用時間、証明書、利用期間
転入予定申込先、住民登録予定日、区内扱いになる時期

世田谷区のよくある質問では、通勤時間は就労時間に含まず、休憩時間は含むと説明されています。また、複数の仕事を合算する場合には、勤務先ごとの就労証明書などが必要で、必要書類がない分は合算できない場合があります。(世田谷区)

このように、点数そのものよりも先に、「自分の区では何を証明すれば、その指数として扱われるのか」を確認することが重要です。

公式資料はこの順番で見る

保活点数を確認するときは、検索結果の一般記事だけで判断せず、区の公式資料を次の順番で見ると整理しやすくなります。

順番見る資料確認すること
1保育園入園のごあんない・募集案内対象施設、申込時期、申込方法、必要書類、注意事項
2利用調整基準・指数表基準指数、調整指数、優先順位
3必要書類一覧就労証明書、家庭状況書、子どもの健康状況、追加書類
4過去の最低指数・申込状況人気園や年齢クラスの混雑感
5よくある質問・変更点その年度の変更点、よくある書類ミス、転入・育休の扱い

江東区の令和8年度案内では、利用申込書、家庭状況届、児童健康状況申告書、父母それぞれの保育を必要とする状況を証明する書類などが必要書類として示されています。(江東区)

世田谷区の案内でも、申込書類と、就労証明書など保育を必要とする状況を証明する書類が必要とされています。(世田谷区)

就労証明書は、勤務先が作成する重要な書類です。勤務日数、勤務時間、雇用形態、育休・復職予定などが指数に関係することがあるため、早めに勤務先へ確認しましょう。

代表的な区の例で見る違い

世田谷区:指数を事前に教えてもらえるとは限らない

世田谷区は、選考前に各家庭の利用指数を教えることはできないと案内しています。(世田谷区) つまり、家庭で試算した点数や、民間サイトの計算結果は参考にはなっても、公式の選考結果を保証するものではありません。

また、世田谷区の指数表では、就労日数・時間によって指数が分かれています。たとえば、週5日以上かつ週40時間以上の就労など、細かい区分があります。(世田谷区) ただし、ここで大切なのは数字だけを覚えることではなく、自分の勤務条件がどの区分に当てはまるかを、就労証明書と区の案内で確認することです。

江東区:年度ごとの変更点に注意する

江東区は令和8年度の変更点として、短時間就労の指数上の扱いの見直しや、育児休業延長を許容する届出を提出した場合の調整指数の扱いなどを示しています。(江東区)

これは江東区の年度指定の例です。ほかの区でも同じ扱いとは限りません。毎年の募集案内では、前年からの変更点を必ず確認してください。

港区・杉並区:過去の最低指数は「参考」

港区は、令和8年4月入所の最低指数等を公開していますが、計算方法は毎年度見直されるため参考として利用するよう案内しています。(港区)

杉並区も、施設・年齢別の申込状況や指数分布を公開しつつ、状況は年度によって変わると説明しています。(杉並区)

過去の最低指数は、「この園は人気が高そう」「この年齢クラスは厳しそう」と考える材料にはなります。しかし、今年の申込人数、きょうだい申込、施設の定員、地域の人口変化で結果は変わります。過去最低指数だけで入園可否を判断しないようにしましょう。

点数を計算する前に集めたい情報

自分の区の指数表を読む前に、次の情報を整理しておくと確認が進みやすくなります。

情報確認先
住んでいる区・転入予定の区区役所・自治体サイト
入園希望月区の募集案内
子どもの生年月日・出産予定日母子健康手帳、出生予定、施設の受入月齢
希望施設区の施設一覧、東京都の保活ワンストップ、各施設
保護者ごとの勤務日数・勤務時間勤務先、就労証明書
育休中か、復職予定日勤務先人事・労務担当
きょうだいの在園状況区の調整指数、在園施設
認可外保育などの利用状況利用施設、区の調整指数
自営業・複数勤務先の資料区の必要書類、勤務先、税務・事業資料
不承諾時に必要な書類区、勤務先、ハローワーク(ハローワーク)

東京都は、保育施設情報の検索、見学予約、申請手続ページへの案内などをつなぐ「保活ワンストッププロジェクト」を進めています。対象自治体では、施設検索や見学予約、オンライン相談、指数シミュレーションなどの機能が使える場合があります。(東京都デジタルサービス局)

ただし、ツールで確認できる内容は補助的な情報です。最終的な必要書類、締切、選考方法は、必ず区の公式案内で確認してください。

家族の支援を確認する

出生月・0歳4月入園で注意したいこと

0歳4月入園を考える場合、出産予定月と施設の受入月齢が大きく関係します。出生前に4月入園の仮申込ができる区もありますが、出生時期が予定と変わった場合や、施設の受入月齢に達しない場合には、選考対象外や内定取消になることがあります。

世田谷区の案内では、4月入園について出生前の仮申込が可能な場合がある一方、出生が予定より遅れて施設の入園可能年齢に達しない場合や、出生後の必要手続きが期限までに行われない場合には、選考対象外や内定取消となる場合があると説明されています。(世田谷区)

そのため、妊娠中に保活を始める場合は、次の3つを必ず確認してください。

確認することなぜ必要か
入園希望月の締切郵送、電子申請、窓口で締切が違うことがあります
出生前申込の可否区・入園月によって扱いが違います
施設の受入月齢同じ0歳クラスでも施設により受入開始月齢が違います

きょうだい・育休明け・転入は「区の条件」を確認する

保活点数で特に誤解が起きやすいのが、きょうだい、育休明け、転入です。

きょうだいがいる家庭でも、加点の条件は区によって異なります。同じ園に在園中か、別園でも対象か、同時申込か、多胎児かなどで扱いが変わることがあります。

育休明けも同じです。復職予定日、復職証明書、入園後の復職期限、育休延長を希望する場合の扱いは、区と年度で違う可能性があります。江東区の令和8年度案内のように、育児休業延長を許容する届出を出す場合の調整指数を明記している区もあります。(江東区)

転入予定の場合も注意が必要です。住民登録の時期、転入先住所の証明、申込先、区内扱いになるタイミングが関係します。世田谷区の案内では、転入予定者の申込や必要書類について、区外在住者向けの扱いが説明されています。(世田谷区)

「友人は加点された」「SNSで見た点数では入れそう」という情報だけで判断せず、自分の区の条件に当てはめて確認しましょう。

保育園に入れなかった場合に確認すること

不承諾になった場合は、次の選択肢を整理します。

確認すること主な確認先
次回の認可保育園申込区役所
希望園の追加・変更区役所、施設
認可外保育園・一時保育区、施設
育休延長勤務先人事・労務担当
育児休業給付ハローワーク(ハローワーク)、勤務先
不承諾通知の扱い区役所、勤務先、ハローワーク

世田谷区の案内では、令和8年2月・3月の利用調整を行わないことに関連して、育休の復職時期や育児休業給付金について勤務先やハローワークに確認するよう案内しています。(世田谷区)

保育園に入れなかったことが、育休延長や給付につながるとは限りません。保育園の選考、勤務先の休業制度、雇用保険の給付は別の確認先が関わります。早めに勤務先とハローワークに確認しておきましょう。

次にやることチェックリスト

保活点数を確認するときは、次の順番で進めると抜け漏れを減らせます。

  1. 住んでいる区の最新版の募集案内を開く。
  2. 入園希望月の締切を確認する。
  3. 子どもの年齢クラスと施設の受入月齢を確認する。
  4. 利用調整基準・指数表を確認する。
  5. 保護者ごとの勤務日数・勤務時間を整理する。
  6. 勤務先に就労証明書の作成時期を確認する。
  7. きょうだい、育休明け、認可外利用、転入などの調整指数を確認する。
  8. 過去の最低指数や申込状況は参考として見る。
  9. 希望園を見学し、受入年齢、開所時間、延長保育、慣らし保育を確認する。
  10. 不承諾時に必要な通知や手続きについて、区・勤務先・ハローワークに確認する。

よくある質問

保活点数は東京23区で同じですか?

同じではありません。区ごとに名称、配点、調整指数、優先順位、必要書類、締切が異なります。北区、世田谷区、江東区の公式案内を見ても、使っている用語や年度ごとの変更点が異なります。(北区)

基準指数と調整指数の違いは何ですか?

基準指数や選考指数は、就労、疾病、介護、出産前後など、保育を必要とする基本状況を見る部分です。調整指数は、きょうだい、育休明け、世帯状況などを追加で見る部分です。ただし、名称と条件は区によって異なります。

自分の点数は区役所で教えてもらえますか?

区によります。たとえば世田谷区は、選考前に各家庭の利用指数を教えることはできないと案内しています。(世田谷区) 他区でも、窓口で確認できる範囲は限られることがあります。点数そのものを聞くより、どの資料・どの書類で判断されるかを確認しましょう。

希望順位は低く書くと不利ですか?

区の資料で確認が必要です。世田谷区は希望園数や希望順位で有利・不利にはならないと説明し、北区も希望順位を点数調整には使わないと説明しています。大田区も、同一施設を希望する児童どうしでは希望順位ではなく指数で比較する例を示しています。(世田谷区) ただし、必ず自分の区の募集案内を確認してください。

きょうだいがいると必ず加点されますか?

必ずとは言えません。きょうだいの在園状況、同時申込、希望園、年齢、多胎児かどうかなどで扱いが変わる可能性があります。世田谷区の調整基準にも、きょうだいや多胎児に関する項目がありますが、適用には条件と書類確認があります。(世田谷区)

育休明けは有利ですか?

区によって扱いが異なります。育休明けの加点や復職条件がある区もありますが、復職予定日、復職証明、育休延長希望の扱いなどを確認する必要があります。江東区の令和8年度案内では、育児休業延長を許容する届出を提出した場合の調整指数が示されています。(江東区)

過去の最低指数を見れば入れるか分かりますか?

分かりません。港区は最低指数等について、計算方法が毎年度見直されるため参考として使うよう案内しています。杉並区も、施設や年齢ごとの申込状況や指数分布は年度によって変わると説明しています。(港区) 過去データは目安であり、今年の入園可否を保証するものではありません。

保活ワンストップで点数を計算できますか?

対象自治体では、東京都の保活ワンストップで指数シミュレーションなどが使える場合があります。ただし、対象自治体は限定されており、シミュレーションは最終的な入園可否を決めるものではありません。(東京都デジタルサービス局) 最終確認は区の募集案内と窓口で行ってください。

保育園に落ちたら育休延長できますか?

保育園に入れなかったことだけで、自動的に育休延長や給付が決まるわけではありません。不承諾通知、勤務先の育休制度、雇用保険の育児休業給付など、確認先が分かれます。世田谷区の案内でも、育休の復職時期や育児休業給付金について勤務先やハローワークに確認するよう案内されています。(世田谷区)

まとめ:点数より先に「自分の区の確認順」を作る

保活点数は、保育園に入れるかを単純に決める魔法の数字ではありません。区ごとの募集案内、指数表、必要書類、締切、同点時の優先順位を読み、自分の家庭の状況を正しく証明できるかが重要です。

まずは、住んでいる区の最新版の募集案内を開き、入園希望月、子どもの年齢クラス、保護者の就労状況、育休・復職予定、きょうだい、転入、認可外利用などを整理しましょう。そのうえで、勤務先に就労証明書を依頼し、気になる点を区役所に確認してください。